SUITS/スーツ シーズン8-13
シーズン8-13『最善策』
ショーン・ケイヒル(*)の事務所にて
原文:I hate blackmailers even more.
訳文:強請屋(ゆすりや)はもっと好かん。
原文:I'm a whistleblower.
訳文:内部告発者は、、、
ずいぶん前に日本のテレビで男性の浮気心を試すブラックメールというのがありました。番組内では誘惑の手段として扱われていましたがスーツでは”blackmail”は恐喝や強請となり、もし現実世界の英語圏で知らずに使えば話が全く異なり誤解を生むでしょう。
ところで、ショーンが勤める証券取引委員会(U.S. Securities and Exchange Commission/SEC)は正確に訳すと証券所及び取引所委員となりますが、日本のそれより包括的な権限を持つ連邦政府機関であり、ドラマの中でもシーズンを通じて権限の強さが表現されています。
アメリカのこうした機関は正義に対してものすごく強い印象があります。分野は異なりますが、かつて自転車ロードレースのツール・ド・フランスで7連覇したランス・アームストロングは自国のアメリカ・アンチ・ドーピング機関(United States Anti-Doping Agency/USADA)のドーピング違反の追求から逃れられず、7連覇のタイトル剥奪を含めほぼ全ての記録が抹消され自転車レース界から永久追放されました。
この決定が下された後には彼が所属したチームのスポンサーであったUSポスタル(アメリカ合衆国郵便公社: United States Postal Service/USPS)から詐欺で告発されたり、スポンサーであったナイキやオークリー、トレックなど一斉にサポートから手を引くなど各方面に影響が及びました。
余談が長くなりましたが、このようなアメリカ文化を知っているとスーツの中での日常会話の理解が進み、バスケットボールや野球、映画の話をもっと知っているとより楽しめるでしょう。またアメリカの法制度や運用はこのスーツをきっかけにとても気になるので少しずつ調べていこうと思います。
(*)証券取引委員会の職員; ニール・マクドノー(Neal McDonough)
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